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要約
今回の第19回会合は、次期学習指導要領の「審議まとめ」(令和8年10月取りまとめ予定)に対する関係団体ヒアリングの初回であり、全国町村教育長会・全国特別支援教育推進連盟・日本PTA全国協議会・全国養護教諭連絡協議会・日本青年会議所・日本若者協議会・全国認定こども園協会の7団体が意見発表を行った。編集部として最も学校現場への影響が大きいと判断する論点は、「教科再編・新制度の理念と、それを支える教員体制・時間配分の現実との間に生じているギャップ」である。情報活用能力強化のための教科再編、1単位時間の短縮、入試制度の見直しなど、現場の実装力を前提にした制度設計が本当に整っているのか、ヒアリングの場で複数団体から疑問が呈された。
最も具体的な論点は情報教育の教科再編である。全国町村教育長会は、小学校の総合的な学習の時間に「情報の領域」を新設し、中学校の技術・家庭科を分離して「技術・情報科」を新設する方向性を評価しつつ、中学校の技術科教員が不足している現状、小学校でICTのリーダー的教員を育成する仕組みが未整備である点を具体的課題として挙げた。日本若者協議会も、指導体制改善プラン「To-Be」に記載された「臨時免許状所有者・免許外教科担当数を令和7年度の2,406人から令和10年度に0人にする」という目標について「やや希望的観測すぎる印象を受ける」と率直に指摘し、予算確保と着実な実施を求めている。
授業時数の柔軟化も焦点である。「調整授業時数制度」は総授業時数を維持しつつ教科ごとの標準授業時数を調整できる新制度で、令和10年度に先行実施される予定だが、これに伴い中学校では1コマを50分から45分に、小学校では45分から40分に短縮する運用が各地で検討されている。全国町村教育長会は、この時間短縮によって「問題(課題)追究」の過程が表層的になり、協働的な学びの時間が削られ、結果として「深い学び」につながらなくなる懸念を明確に示し、ICT活用による授業設計の見直しとあわせた具体的な実践例の提示を求めた。
特別支援教育の観点からは、全国特別支援教育推進連盟が、通常の学級・通級による指導・特別支援学級・特別支援学校という「連続性ある学びの場」を柔軟に選択できる仕組みや、教科等の目標・内容の一部を障害の状態に応じて調整できる「特例的扱い」の導入を評価する一方、軽度知的障害のある子供の通級利用ニーズとこの特例との関係整理を課題として挙げた。また特別支援学級は7障害種を対象とし知的障害・自閉症情緒障害の学級数が多いことを踏まえ、専門員配置や医療機関との連携強化を求めている。全国養護教諭連絡協議会は、不登校児童生徒向けに検討されている「個別の教育的ニーズに応じた特別の教育課程」の判断プロセス(流れ図)に、担任・養護教諭による心身の健康状態把握の段階を明示的に加えるべきと提案した。
評価・入試制度に関しては、日本青年会議所が「結果」より「挑戦の過程」を評価する方向性を支持し、具体的な評価の視点・実践例の提示を求めた。日本若者協議会はさらに踏み込み、学校教育法施行規則第90条に定める高校入試の学力検査・調査書の原則使用を廃止することを求め、審議まとめ側もこの規定の在り方を検討課題として挙げている点を評価した。加えて性教育の「歯止め規定」撤廃や、生徒会活動への生徒参画の制度的保障(学校運営協議会への生徒参加の義務付けなど)も提言された。
就学前教育については、全国認定こども園協会が幼稚園教育要領・保育所保育指針・幼保連携型認定こども園教育・保育要領の3要領・指針の一体的改訂を支持する一方、「0歳からの教育」強調が早期教育化(文字・数の早期刷り込み)に誤解されるリスクを強く警戒し、注意喚起の明記を求めた。また令和7年度幼児教育実態調査によれば幼児教育センターの設置状況は都道府県83.0%に対し市町村は14.9%にとどまっており、私立園を含めた幼保小接続の体制整備が自治体間で大きく異なる実態が示された。
スケジュール面では、審議まとめが10月、中央教育審議会答申が冬頃に予定され、調整授業時数制度は令和10年度に先行実施、小学校は令和10年度、中学校は令和11年度、高校は令和12年度、幼稚園等は令和13年度から全面実施という工程(いずれも「今後変更の可能性あり」)が示されている。ヒアリングは10月15日、21日、30日にも予定されており、校長会・教育委員会・経済団体・教職員団体・大学団体など幅広い団体から意見聴取が続く見込みである。
現場視点の一般的な懸念
- 中学校の「技術・情報科」新設と小学校の情報領域新設に対し、臨時免許状所有者・免許外教科担当数を令和7年度の2,406人から令和10年度に0人とする目標が示されているが、日本若者協議会が「希望的観測すぎる」と指摘する通り、地方の中学校では技術科教員そのものが不足しており、制度開始までに教員確保が間に合わない懸念がある
- 調整授業時数制度の運用で中学校は50分を45分に、小学校は45分を40分に短縮する実践が広がると、全国町村教育長会が指摘する通り「問題追究」の過程が表層的になり、協働的な学びの時間確保が難しくなり、結果として「深い学び」の理念と逆行する可能性がある
- ICT活用の定着度合いが市町村教育委員会の姿勢によって差が出ている現状(全国町村教育長会の指摘)があるまま、情報教育の教科再編や1コマ短縮への対応をICT活用で補う前提の制度設計が進むと、ICT環境整備やメンター育成が遅れた自治体の児童生徒が不利益を被る
- 学校教育法施行規則第90条が定める高校入試の学力検査・調査書の原則使用の見直しが審議まとめで検討課題とされているが、具体的な改正時期やその影響範囲が示されておらず、中学校現場や受験生・保護者が進路指導・学習計画を立てにくい状態が続く
- 幼児教育センターの設置率が都道府県83.0%に対し市町村は14.9%にとどまり(令和7年度幼児教育実態調査)、教育委員会が所管する学校種に私立園が含まれないケースもあるため、架け橋期カリキュラムなど幼小接続の取組が自治体間・公私間で実効性に大きな差が生じる
現場視点の一般的な懸念を踏まえた改善提案
- 国は「技術・情報科」新設や小学校情報領域創設に先立ち、民間企業等の外部人材派遣促進策を前倒しで制度化し、情報指導ができる人材への資格付与の仕組みを早期に具体化すべきである
- 教育委員会(特に町村等の小規模自治体)は、全国町村教育長会が提案する「ICTメンター制度」のような低コストで実効性のある校内研修体制を整備し、国・都道府県は研究指定校を都市部だけでなく町村にも拡大配分すべきである
- 国は1コマ短縮を前提とした「深い学び」実現のための具体的なICT活用授業モデル(クラウド上での目標提示、単元のロングスパン設計など)を動画・資料で早急に発信し、学校が模倣実践に陥らず自校の実情に応じた運用ができるよう支援すべきである
- 国は学校教育法施行規則第90条の見直しに関する検討スケジュールを早期に明示し、教育委員会は中学校現場向けに移行期間中の進路指導対応指針を示すべきである
- 国・都道府県教育委員会は幼児教育センターの全自治体設置を促進する財政・人的支援を行うとともに、所管権限の整理を行い、私立幼稚園・認定こども園を含めた幼保小接続の会議体を全自治体で制度化すべきである
※この文章はAIで作成されています。あくまで参考としてお読み取りいただき、事実関係、内容の妥当性の確認はリンク先の原典を当たるなど各自の判断でお願いします。
教育課程部会 教育課程企画特別部会(第19回) 配付資料
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/101/siryo/mext_00062.html


