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要約
今回の第11回議事録で学校現場にとって最もインパクトが大きいのは、次期学習指導要領に向けた「取りまとめ案」が事実上固まり、名称変更(体育理論→スポーツ理論、高校専門学科「体育」→「スポーツ」)や水泳授業の持続可能性、多様性の包摂といった具体的な制度変更が、現場の授業時数・人員体制の制約を十分に織り込まないまま最終局面に入っている点だと考えます。9か月・11回に及んだ本ワーキンググループは、この日を最終回として教育課程企画特別部会への報告資料づくりを友添主査・植田主査代理に一任することで閉幕しましたが、委員からは最後まで「現場に伝わるか」「負担に見合うか」という懸念が相次いで出されました。
具体的な制度変更としてまず注目すべきは、「体育理論」を「スポーツ理論」へ改称する案です。事務局は豊かなスポーツライフの実現や改正スポーツ基本法との整合を理由に挙げましたが、佐藤豊委員は中学校の授業時数がわずか3時間であることを踏まえ、「体育理論のままの方がよい」と明確に異を唱え、岩佐委員も「生徒は日頃『体育』という教科名で学んでいる」として同調しました。一方、高校(6時間)については「する・みる・支える・知る」の多面的な学びを強調する観点からスポーツ理論への改称に異論は出ていません。あわせて、高校専門学科「体育」を「スポーツ」に改称する案も示され、佐藤若委員は技能偏重の高度な授業に陥らないよう、多様な学習方法が現場に正しく伝わる必要性を指摘しました。
健康・安全領域では、保健の学習内容を小学校・中学校・高等学校を通じてスパイラル構造で示す「系統性の改善イメージ」が明確化され、幼児教育段階を含む小学校低学年までの健康・安全に関する学びの記載も追加されました。また、自身の生活経験との往還を重視した指導や、児童生徒の発達状況に応じた個別指導(性に関する指導等)について、保護者の理解と外部専門家の協力を得ながら進めること、学習指導要領の記載が現場の指導をためらわせないようにすること、指導参考資料(手引)の充実、外部専門家活用促進策の検討が盛り込まれました。渡辺委員は、子供が「不安とは何か」を自分ごととして理解できなければ相談行動に結びつかないと述べ、実効的な取り組みの推進を求めています。
現場の負担に直結するテーマとしては、水泳授業の持続可能性が挙げられます。各学校の自前プールに限らず地域プールの活用、指定管理者制度や管理業務の民間委託を「教師の負担軽減等の観点」から進める方針が明記され、藤原委員は自校の実態(6月初旬から7月下旬までの約1か月半、毎日の水質管理・水位調整・機械整備、休日出勤を伴う管理業務)を挙げて国による後押しを強く要望しました。また「調整授業時数制度等」の活用は、活動量や内容を増やすためではなく学びの質を高めるためのものであると明確化されています。
多様性の包摂に関しては「環境作りが重要であることに留意すべき」との文言が追加され、藤原委員・前島委員から高く評価される一方、前島委員は「基礎的環境整備」という個別の合理的配慮を支える土台の考え方を解説等で丁寧に説明する必要性を指摘し、岡出委員は包摂の記述が運動学習中心に見え、保健の授業への言及が抜け落ちている点を問題視しました。さらに渡邉委員は、系統性を示すために作成された「高次の資質・能力」一覧(補足イメージ資料)が、小学校3年生の「健康と環境」や6年生の「地域の保健活動」など実際には扱われている内容を欠落させて見せてしまう点を指摘し、学習指導要領・解説への反映方法について質問しましたが、赤間企画調整室長は「現時点で明確に決まっているものはない」と回答するにとどまりました。
そのほか、中村委員は体育を専門としない小学校教員の負担や、部活動の地域展開に伴う外部人材が体育の教育的意義を正しく理解して授業デザインできるかという課題を指摘し、教職課程の段階からAI時代の体育の役割を学ぶ機会を位置づけるべきと提案しました。森委員はデジタル学習基盤の活用拡大に対し、保健の立場から健康影響を考慮する記載を求め、日野委員・斎藤委員・吉田委員らは文言の精査(体言止めの解消、スキャモンの発育曲線に関する「神経系の発達が完成に近づく」という表現の妥当性など)を求めています。
現場視点の一般的な懸念
- 中学校の『体育理論』を『スポーツ理論』に改称する案について、佐藤豊委員が指摘するように中学校の授業時数はわずか3時間しかなく、内容精選が追いつかないまま名称だけ変わると、専門外の教員が何を教えればよいか混乱するおそれがある
- 水泳授業の持続可能性に関し、藤原委員が報告したように自校では6月初旬〜7月下旬の約1か月半、毎日の水質管理・水位調整・機械整備等の維持管理業務が発生し休日出勤も生じているが、取りまとめ案での指定管理者制度・民間委託の記載は『期待』にとどまり、財源や実施主体を裏付ける具体策が示されていない
- 系統性を示すために作成された『高次の資質・能力』一覧(補足イメージ資料)について、渡邉委員が指摘したように小学校3年生の『健康と環境』や6年生の『地域の保健活動』などの内容が表から抜け落ちて見え、しかも赤間企画調整室長の答弁通り学習指導要領・解説への反映方法が『現時点で明確に決まっていない』ため、現場教員が『これが保健の全内容』と誤解して指導内容を狭めてしまう懸念がある
- 性に関する指導等、児童生徒の発達状況に応じた個別指導事項は『保護者の理解を得つつ外部専門家の協力を得ながら』実施するとされているが、指導参考資料(手引)の充実や外部専門家活用促進策は今後の『検討』段階にとどまっており、現時点で学校が安心して指導に踏み出せる具体的な道筋が示されていない
- 部活動の地域展開(認定地域クラブ活動制度の開始)に伴う外部人材活用の拡大について、中村委員が指摘するように外部人材が体育の教育的意義を正しく理解し授業をデザインできるかの研修体制・コンテンツ整備が追いついていない
現場視点の一般的な懸念を踏まえた改善提案
- 国(中教審・事務局)は、中学校『体育理論』の名称存続も含め、3時間という実際の授業時数に見合った内容精選案をセットで提示すべき
- 教育委員会・学校設置者は、水泳授業の指定管理者制度・民間委託を進めるための予算措置とモデル校での運用マニュアル整備を先行して着手し、国はその財政的な後押し策を具体化すべき
- 国は『高次の資質・能力』一覧を学習指導要領解説に掲載する際、『すべての学習内容を網羅するものではない』旨の注釈を必須記載とし、教育委員会は研修等を通じて現場教員への誤解防止を図るべき
- 国・教育委員会は、性に関する指導など個別対応が必要な事項について、次期改訂と同時並行で具体的な進め方を示す手引を整備し、学校医・医療関係者等の外部専門家との連携窓口を自治体単位で明確化すべき
- 教育委員会は外部人材向けの体育の教育的意義に関する研修プログラムを整備し、大学(教職課程)は『体育の意義・AI時代の役割』を学ぶ科目を教職課程に位置づけるべき
※この文章はAIで作成されています。あくまで参考としてお読み取りいただき、事実関係、内容の妥当性の確認はリンク先の原典を当たるなど各自の判断でお願いします。
教育課程部会 体育・保健体育、健康、安全ワーキンググループ(第11回) 議事録
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/112/gijiroku/mext_00012.html


