【現場視点】スポーツ審議会(第45回)配布資料

【現場視点】スポーツ審議会(第45回)配布資料 アイキャッチ

要約

今回の中間報告案で学校現場に最も直結する論点は、休日部活動の地域展開を「令和13年度までに原則全ての学校で実現する」という期限付き目標が明記されたことと、それに伴う学校体育施設の共同利用率(現状71.8%→100%に近づける)や体育専科教員配置の拡充方針が並行して示された点である。地域展開はこれまでも「改革推進期間」として進められてきたが、今回初めて第4期計画の数値目標として明文化され、令和8年度には約3万の部活動が地域クラブ活動へ移行し、1,097自治体が取り組む予定であることが参考データで示された。学校現場にとっては、指導者確保・活動場所・資金という従来からの3課題が、期限の明確化によってより切実な課題になる。

第4期スポーツ基本計画は令和9年度から13年度までの5年間を対象とし、令和7年6月に14年ぶりに改正されたスポーツ基本法(同年9月施行)を踏まえ、「振興」から社会課題の「解決」へのシフトチェンジを掲げている。重点課題は3本柱(国民のスポーツ実施促進とウェルビーイング・経済成長への貢献、ハイパフォーマンスの追求、地域・社会への貢献)で構成され、児童生徒に関わる主な数値目標として、卒業後も運動・スポーツを続けたいと答える児童の割合70%・生徒65%、学生期(18~24歳)のスポーツ実施率65%、学校体育施設の平日地域共同利用率100%近似などが設定されている。第3期計画の中間評価では、これらの多くが目標未達のまま推移していることも明らかになっており、児童の新体力テスト総合評価C以上の割合は目標68%に対し現状66.7%、生徒は目標75%に対し74.5%、卒業後も運動を続けたいと答える生徒の割合は目標82%に対し81.9%と、コロナ後の停滞が続いている実態がある。

部活動改革については、令和7年12月に「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」が策定され、休日の地域クラブ活動の活動費支援や経済的困窮世帯の生徒への支援、部活動指導員配置への財政支援が国から示されている。一方で、中山間地域や離島など地域展開が困難な地域には部活動指導員配置での対応が引き続き求められるとされ、地域差への配慮も明記された。また、令和7年度の運動部活動改革実証事業は510市区町村(令和6年度)で実施され、地域連携・地域移行の方針策定済み自治体は63%(協議会実施)・29%(方針策定)にとどまっており、自治体間の取組状況に大きな差があることも参考データから読み取れる。

そのほか、障害のある児童生徒の体育授業参加状況(「他の児童生徒と同じように参加していた」割合は小学校71.2%、中学校70.7%、高校79.5%)や、気候変動対応として学校プールの屋内化推進、公立中学校の武道場設置率(令和5年度56.5%)など、施設・設備面の課題も中間報告案に反映されている。体罰については中学校・高等学校の部活動中の発生件数が令和6年度95件(前年度132件から減少)、学校における公認スポーツ指導者数は令和3年度から令和7年度までに約12万人増加するなど、指導体制の量的拡充は進んでいるが、依然として体罰事案が一定数存在する実態も示されている。

現場視点の一般的な懸念

  • 休日部活動の地域展開について「令和13年度までに原則全ての学校で実現」という期限が明記された一方、地域連携・地域移行の方針策定済み自治体は令和6年6月時点でわずか29%にとどまっており、多くの教育委員会が実務上の準備を大幅に前倒しで進めなければならない状況にある
  • 学校体育施設の平日地域共同利用率を71.8%から100%に近づけるという目標が示されたが、社会体育施設の老朽化(建築後50年以上経過する施設の割合がR15時点で約40%と予測)や耐震化・空調整備の遅れ(空調設置率目標が令和12年でも35.7%)が併存し、学校施設の管理運営を担う現場(用務員・施設管理担当教員)の負担増が見込まれる
  • 「卒業後も運動・スポーツを続けたい」児童70%・生徒65%という目標は、第3期計画の同種目標(児童86%・生徒82%)から大きく下方修正されており、目標設定の後退が学校現場の体育指導改善の動機付けにどう影響するか整理が不足している
  • 中山間地域や離島等で地域展開が困難な場合は部活動指導員配置で対応するとされるが、具体的な財源・人員確保策が資料上明確でなく、都市部と地方で地域展開の実現可能性に差が生じたまま数値目標だけが全国一律で課される懸念がある
  • 障害のある児童生徒の体育授業への「同じように参加」率が高校で79.5%である一方、小中学校では70%台に留まり、体力・技能にかかわらず共に学ぶ体育授業設計の調査研究は令和7年度からの新規事業とされており、現場への展開・研修が計画期間内に追いつくか不透明である

現場視点の一般的な懸念を踏まえた改善提案

  • 国(スポーツ庁)は、部活動地域展開の進捗が自治体間で大きく異なる実態(方針策定率29%等)を踏まえ、令和13年度の期限を一律に適用せず、地域の準備状況に応じた段階的な達成基準やモデル自治体の伴走支援策を早期に示すべきである
  • 教育委員会は、学校体育施設の共同利用率100%を目指す前提として、施設の老朽化・耐震化・空調整備の状況を個別施設計画で可視化し、共同利用の拡大と施設更新の優先順位付けを一体的に検討すべきである
  • 学校(管理職)は、卒業後の運動継続意欲の目標値が下方修正された経緯を教職員に共有し、単に数値達成を追うのではなく、体育授業の「楽しさ」を軸にした指導改善(複数種目・集団活動の推進)に取り組む必要がある
  • 国および都道府県教育委員会は、中山間地域・離島等における部活動指導員配置の財源を安定的に確保し、地域展開が困難な学校向けの支援メニューを一般施策とは別枠で整理して現場に周知すべきである
  • 大学・教育委員会は、体力・技能にかかわらず共に学ぶ体育授業設計に関する令和7年度からの調査研究の成果を、モデル校だけでなく通常学級を担当する教員向けの研修プログラムとして早期に展開する体制を整えるべきである

※この文章はAIで作成されています。あくまで参考としてお読み取りいただき、事実関係、内容の妥当性の確認はリンク先の原典を当たるなど各自の判断でお願いします。

スポーツ審議会(第45回)配布資料:スポーツ庁
https://www.mext.go.jp/sports/b_menu/shingi/001_index/shiryo/jsa_00071.html

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