【現場視点】中央教育審議会大学分科会(第192回)会議配付資料

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要約

今回の資料群で学校現場に最も影響が大きいのは、高専の機能強化案ではなく、資料3-1〜3-4に示された「多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成を加速するための方策について(審議のまとめ(案))」と「今後の教職課程や教員免許制度の在り方について(二次まとめ)」である。ここには小学校教諭免許における全10教科(国語・社会・算数・理科・生活・音楽・図画工作・家庭・体育・外国語)の指導法必修化、教職課程に新設される「強み専門性」20単位、教育実習の上限規制・受入れ校数の平準化、施行規則66条の6「体育」の位置づけ廃止、専修免許状(修士レベル)取得要件の見直しなど、教員養成大学・教育委員会・学校現場の三者が同時に対応を迫られる制度変更が具体的な単位数・年限つきで盛り込まれている。しかも令和9年度の教員採用試験一次選考からコアカリキュラム・CBT問題との連動が始まる予定であり、現場が制度の全体像を把握する前に実務が動き出す構造になっている点が最大の論点である。

審議のまとめ(案)(令和8年8月25日)は、免許制度を「入職時点で求められる資質能力を担保するもの」と再定義し、共通的な基礎内容を厳選する一方で、学位課程と教職課程の結節点として「強み専門性」に係る学修20単位程度を標準的な免許状の授与要件とする方針を打ち出した。小学校の基礎的な免許状では全教科の学修を必修化し、教育実習は介護等体験を内包する形に整理、学校体験活動の努力義務化によって実習期間の分散を図るとしている。また教育実習に関するガイドライン作成検討会を新設し、大学側の質保証責任の明確化、協議会における調整の必須化、受入れ学生数の上限設定、手書き書類の電子化などを検討事項に挙げている。

二次まとめ(令和8年6月16日、教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループ)では、各免許状ごとの必要単位数の現行・修正案が具体的に示されている。例えば小学校教諭の免許状(A)は現行51単位から57単位、免許状(B)は37単位に再編され、強み専門性20単位が加わる。中学校・高校では従来の教科専門科目を強み専門性へ一定程度移行させることで最低修得単位数を圧縮する一方、教育実習の単位数や高校免許の基礎資格は変更しないとしている。専修免許状(修士レベル化)については、上進の要件を最低在職年数3年・15単位のまま維持しつつ、特定の実績を有する者には在職年数に応じて最高7単位まで単位を逓減する新たな措置を設け、教職大学院の共通5領域の修得単位数も20単位程度から10単位程度に縮減する方向が示された。基礎的な免許状から標準的な免許状への上進に必要な勤務年数も5年以上から3年以上に短縮される。

社会人の教職参入策としては、特別免許状の授与基準の具体化、教員資格認定試験の一部代替、大学院新教育課程(履修証明プログラム)による免許授与、小学校算数・理科等の専科普通免許状の新設、高専卒業者への教員免許取得の道の開放などが列挙されている。さらに「今後更に検討・議論が必要な事項」として、特別免許状の授与権限を指定都市へ拡大することの可否や、都道府県教育委員会の免許事務を国に移管することの可否が明記されており、体制整備・予算・人員の裏付けが伴わないまま検討が進む可能性がある。

もう一つの柱である高専の機能強化に関する中間整理(令和8年8月28日)は、国立高等専門学校機構運営費交付金を令和9年度要求で891億円(前年度631億円)へ拡充し、高専の「量的拡大」「質的向上」「国際通用性の確保」を掲げている。国立高専の教員は平均年齢が過去最高水準となり、40歳未満の割合低下と離職者の大半を60歳以上が占める世代交代の課題が指摘される一方、実務家教員の確保策は「資格の明確化等の検討」にとどまっている。また高専本科卒業者への学位授与制度の整備や、設置目的への「研究」の位置付けなど、法制的な検討が必要な項目が多く、直ちに現場に反映される段階ではない。

このほか参考資料1(高等教育局主要事項)では、国立大学法人運営費交付金1兆2,512億円、私立大学等経常費補助4,803億円、成長分野転換基金1,100億円など令和9年度概算要求の全体像が示され、理工系・デジタル人材育成に予算が重点配分される方針が読み取れる。

現場視点の一般的な懸念

  • 小学校教諭免許で全10教科(国語・社会・算数・理科・生活・音楽・図画工作・家庭・体育・外国語)の指導法必修化と強み専門性20単位が同時に導入されると、免許状(A)は現行51単位から57単位へ増加し、地方の教員養成課程を持つ小規模大学ほど開講科目数・専任教員配置の負担が増し、履修モデルの再編が追いつかない懸念がある
  • 教育実習ガイドライン検討会で「受入れ学生数の上限設定」「手書き書類の電子化」等が検討課題として挙げられているが、いずれも今後の検討事項であり、令和9年度の教員採用試験一次選考とコアカリキュラム・CBTの連動開始に、受入れ校である学校現場の実務負担軽減が間に合わない可能性がある
  • 専修免許状(修士レベル化)の上進要件は最低在職年数3年・15単位のまま維持されつつ、特定の実績を有する者に限り最高7単位まで逓減する措置が新設されるが、「特定の実績」の具体的基準が今後検討課題とされており、教育委員会や学校現場が対象者の選定基準を示せないまま制度運用を迫られる恐れがある
  • 特別免許状の授与権限を指定都市へ拡大することや、都道府県教育委員会の免許事務を国に移管することの可否が「今後更に検討・議論が必要な事項」とされているが、現状各都道府県が独自に予算・人員を確保して免許事務を行っている実態を踏まえた体制整備の見通しが示されておらず、教育委員会側の実務負担増への懸念が残る
  • 高専の教員は平均年齢が過去最高水準となり、40歳未満の割合が低下、離職者の大半を60歳以上が占めるという世代交代課題が示されているにもかかわらず、実務家教員確保策は「高専教員の資格の明確化等の検討」にとどまり、具体的な採用・処遇改善策が令和9年度概算要求(運営費交付金891億円)にどこまで反映されるか不明である

現場視点の一般的な懸念を踏まえた改善提案

  • 国(文科省)は、小学校全10教科必修化と強み専門性20単位の導入について、教職課程の再課程認定に必要な経過措置年限と移行スケジュールを速やかに明示し、地方私立大学が教員配置・カリキュラム再編を計画的に進められるようにすべきである
  • 大学と学校設置者(教育委員会)は、教育実習ガイドラインの「受入れ上限設定」「電子化テンプレート」等を令和9年度の本格連動前に一部地域で試行し、実習校の業務負担の実態データを検証したうえで全国展開の是非を判断すべきである
  • 国は、専修免許状の逓減措置における「特定の実績」の判断基準(優秀教員表彰の範囲、指導的立場の定義等)を早期に具体化し、教育委員会が現場教員への周知・運用を混乱なく行えるようガイドラインを提示すべきである
  • 都道府県教育委員会は、特別免許状の授与権限拡大や免許事務の国移管が検討される前段階として、現行の免許事務に係る予算・人員の実態を国に提出し、体制整備とセットでなければ権限移管を受け入れられない旨を審議会に意見反映すべきである
  • 国と技術科学大学等は、高専教員の資格明確化の検討と並行して、実務家教員の処遇・任期制度を含む具体的な確保策を令和9年度予算執行と連動させて前倒しで制度化し、高専の世代交代課題に即応すべきである

※この文章はAIで作成されています。あくまで参考としてお読み取りいただき、事実関係、内容の妥当性の確認はリンク先の原典を当たるなど各自の判断でお願いします。

中央教育審議会大学分科会(第192回)の配布資料を掲載しました
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