
要約
今回の検討は、現行の学習評価が「評定のための作業」に偏り、学習や指導の改善につながりにくいという課題を踏まえ、その見直しを図るものである。
主な方向性は次の通り。
- 「主体的に学習に取り組む態度」を各教科の観点別評価から外し、教育課程全体での個人内評価へ移行
- その一部は「思考・判断・表現」の評価過程で見取り、「◯」を付記する形で反映
- 評定は学期ごとではなく学年末中心とし、途中は「学習改善のための評価」を重視
- 評価材料の過剰な収集を抑え、多面的評価の質を維持しつつ負担軽減を図る
- 「高次の資質・能力」は直接評価せず、授業や評価課題の設計に活用
全体として、評価を「記録・選別」から「学習改善のためのフィードバック」へ転換することが狙いである。
現場目線の一般的懸念
① 結局、負担が減るのか不透明
「評価材料の削減」と言いながら、
- 「◯」の判断
- 個人内評価の記述
- 見取りの精度確保
など、新しい仕事が増える可能性がある。
結果として「形が変わるだけで仕事量は変わらない」という懸念が強い。
② 「◯」評価の曖昧さと不公平感
「継続的な発揮を見取る」とされるが、
- 判断基準が教師依存になりやすい
- 学校間・教員間でばらつきが出る
- 生徒や保護者に説明しにくい
といった評価の信頼性の問題が生じやすい。
③ 学期評定廃止による進捗の見えにくさ
学年末評価中心になると、
- 生徒・保護者が途中経過を把握しにくい
- 受験との整合(特に中3)が難しい
- モチベーション管理が難しくなる
といった現実的な課題がある。
④ 「主体性」が見えにくい生徒への配慮の難しさ
不登校や発言が少ない生徒について、
- 見取りの機会が少ない
- 「◯」がつきにくい
といった評価の不利が残る可能性がある。
⑤ 授業改善が前提になるが、そこが一番難しい
今回の改革は、
「評価を変える」だけでなく
「思考・判断・表現中心の授業へ転換する」ことが前提。
しかし現場では
- 時間不足
- カリキュラム過密
- 教員間の力量差
があり、理念通りに運用できるかは不透明。
教育課程部会 総則・評価特別部会(第7回) 配付資料
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/101/siryo/mext_00047.html

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