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要約
今回の資料で大学現場に最も影響が大きい論点は、「要是正」評価を受けた大学に対する文部科学省の新たな対応フロー(ABC振り分けと学校教育法第15条発動プロセス)が、まだ運用の骨格しか固まっていない段階で審議されている点である。認証評価で「要是正」と判定された大学は、今後、文部科学省による報告聴取・書面調査・実地調査を経て、大学設置・学校法人審議会(設置審)の意見聴取のもと「A:法令違反ではないが改善が必要」「B:法令違反」「C:法令違反のうち重大・放置」の3区分に振り分けられ、Cに該当すれば学校教育法第15条(勧告・変更命令・廃止命令等)の発動フェーズに移行する案が示された。要是正状態が続く限り、文部科学省は毎年度モニタリングを継続する設計であり、事実上、大学は要是正解消まで恒常的な報告対応を迫られることになる。
委員からは、法令違反ではないA区分についてまで一律に設置審へ付議することの効率性への疑問(林委員)や、逆に「要是正イコール法令違反ではない」以上ABC判定はすべて設置審が行うべきという意見(森副部会長)など、判断の主体・重みづけを巡る意見の対立が見られた。また、再評価を正当な理由なく受審しない大学に対しては「大学名の社会公表」が検討事項として挙がっているが、林委員・森副部会長からは、公表よりも再受審を法的義務化しCに準じた扱いとするほうが実効性があるのではという指摘があり、事務局(中村大学設置・評価室長)は法制的検討が未成熟であることを認めた。私学助成との関係(大野委員の質問)についても、現時点では傾斜配分の設計は固まっておらず、今後の検討課題とされている。
第2の論点は、大学改革支援・学位授与機構に新設予定のデータプラットフォーム(Univ-map)における情報公表の設計である。評価結果に加え、学部等の基本データ、ディプロマポリシー、進路状況、資格取得情報、そして全国学生調査から選択したデータを毎年度更新で公表する案が示された。小林委員・平子委員からは、大学ポートレートの失敗(大学が見せたいデータだけを載せた結果、誰も見なくなった)を繰り返さないために、手入力をやめてデータを標準化・自動集約する仕組みを2030年の評価開始までに整備すべきという意見が出された。一方、松下委員は、全国学生調査が「身に付いたと思いますか」という学生の自己評価・間接評価にとどまり、回答が任意でサンプリングもされておらず回答率も大学間でばらつく点を挙げ、この限定的なデータがハイステークスな公表情報として独り歩きする危険性を強く指摘した。2030年に新たな評価が始まった際、未受審大学の評価欄が空欄になることへの配慮(森副部会長)も論点となった。
第3の論点は、令和2年1月策定の「教学マネジメント指針」の見直しである。石橋大学振興課長は今年度中に一旦の考え方を整理し、来年夏頃までに改定作業を進める意向を示したが、松浦委員の質問に対しては、新たな評価(認証評価)の基準策定とのスケジュールがきれいに合っていない可能性を認めている。林委員からは、指針の存在自体を知らない、あるいは知っていても実践方法が分からない大学が依然として多く、教育の質保証に対する大学間の二極化が縮小していない可能性が指摘された。また、内部質保証に関する記述の薄さ、大学院(博士・修士)に関する記載の不在、学部単位・分野別評価との整合性、准正課活動・課外活動の扱いなど、指針改訂に向けた論点が多数挙げられ、今回は本格的な改訂に向けたキックオフの回と位置づけられている。
現場視点の一般的な懸念
- 要是正機関のABC振り分けについて「原則、設置審にかける」としながらAの例外的な扱いは未確定であり、大学側は自校がどの区分で扱われるか、審査の重さも予見できないまま報告対応を迫られる
- 再評価を受審しない大学への「大学名の社会公表」が検討段階にとどまり、法的義務化(再受審義務)も法制的検討が未成熟なため、要是正大学は実効性の不明な指導にどこまで従うべきか判断に迷う状態が続く
- Univ-mapに掲載予定の全国学生調査データは、松下委員が指摘するように「身に付いたと思いますか」という自己評価・任意回答・回答率ばらつきを伴う限定的なデータであり、大学の学修成果として一人歩きすれば、真面目に回答率を上げてきた大学ほど数値上不利に見えるおそれがある
- データプラットフォームへの入力を毎年度更新する運用が示されたが、AIによる振り分けや自動集約の仕組みはまだ設計段階であり、2030年の評価開始までに大学事務局側の入力実務負担がどの程度軽減されるか見通せない
- 教学マネジメント指針の改訂(今年度中に成案、来年夏頃までに整備)と、新たな認証評価基準の策定スケジュールが「きれいに合っていない」(石橋課長答弁)ため、大学は指針改訂と評価基準改定という2つの動きに別々に対応を迫られる可能性がある
現場視点の一般的な懸念を踏まえた改善提案
- 文部科学省は、要是正機関のうちA区分(法令違反ではない事案)について設置審付議を省略できる基準を次回会合までに明文化し、大学が事前に自校の扱いを予見できる運用ガイドラインを示すべきである
- 文部科学省は、再評価未受審大学の大学名公表と再受審義務の法定化のいずれを採るかを早期に方向づけ、パブリックコメント等を通じて大学側の意見を聴取する機会を設けるべきである
- 文部科学省・有識者会議(データプラットフォーム仕様策定会議)は、全国学生調査データをUniv-mapに掲載する際、回答率・実施時期・質問文言などのメタデータの併記を仕様として義務づけ、数値の独り歩きを防ぐべきである
- 大学改革支援・学位授与機構は、学校基本調査等の既存データを自動的にプラットフォームへ集約する仕組みを2030年の評価開始前に大学向けに試行運用し、入力実務の見通しを早期に共有すべきである
- 文部科学省は、教学マネジメント指針の改訂スケジュールと新たな認証評価基準の策定スケジュールをすり合わせた工程表を作成し、大学(学長室・教学IR部門)が二重対応にならないよう早期に周知すべきである
※この文章はAIで作成されています。あくまで参考としてお読み取りいただき、事実関係、内容の妥当性の確認はリンク先の原典を当たるなど各自の判断でお願いします。
中央教育審議会大学分科会質向上・質保証システム部会(第11回)の議事録を掲載しました
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/055/giji_list/1422801_00027.html


