の議事録を掲載しました_1.png)
要約
開催概要
令和8年4月22日、WEB会議形式にて開催。主な議題は「新たな評価」に関する検討状況について。
議論の背景
少子化に伴う大学進学者数の減少を見据え、現行の認証評価制度(導入から20年経過)の刷新が検討されている。偏差値・立地・ブランドによる進路選択という現状を打破し、教育の質を適切に可視化する仕組みの構築が目的とされた。
「新たな評価」制度の骨格
評価の二層構造 大学全体の評価(内部質保証システムの構築・機能確認)と、学部ごとの段階別評価(質保証+質向上の2視点)を組み合わせる設計。
学部段階別評価 「要改善」「基準達成(1つ星)」「取組が優れている(2つ星)」「取組と成果が高い(3つ星)」の4段階。要改善学部には文科省からの厳格な対応措置、高評価学部にはインセンティブを検討。
質保証の基準 4方針・7基準・15評価項目に整理。主な観点は①人材像・DPの策定公表、②カリキュラムと教育体制、③学修成果の把握と評価、④自己改善の継続。
質向上の評価 各大学・学部が独自に定めたディプロマポリシー(DP)の到達度をもとに評価。各大学には社会・地域ニーズに沿ったDPの見直しを求める。
評価機関の再編 現行の認証評価機関を再編し、「総合評価機関」と「特定分野評価機関」(医学・歯学等)の二本立てを構想。機関別評価と分野別評価の統合も検討。
データプラットフォーム NIAD(大学改革支援・学位授与機構)に受審管理・データ入力・評価支援・情報公表機能を集約し、評価負担の軽減を図る。生成AIの活用についても引き続き検討。
主な委員意見
- 評価者の確保・養成・処遇に関する持続可能性への懸念(濱中委員ほか)
- 4段階評価導入によるキャリブレーション・モデレーションの困難化(松下委員)
- 海外(英国TEF等)の失敗事例(評価疲れ・教育の画一化)を踏まえた慎重な設計の必要性(田中委員)
- 評価単位を「学部」でなく「学位プログラム」とすべきとの意見(浅田委員・松浦委員)
- DP達成しやすい目標への引き下げ圧力への懸念(濱中委員・森副部会長)
- 十分な準備期間の確保と試行段階の設置(浅田委員)
- 大学全体の取組(事業報告書相当)を評価の基盤に置くべきとの主張(伊藤部会長)
現場視点の一般的な懸念
① 評価者の確保は「善意の徴発」に終わらないか 学部単位での分野別ピアレビューは、学位分野に応じた専門家を大量に集める必要がある。多忙を極める大学教員が無報酬・無評価で評価作業を担うという慣行が続けば、制度は現場の善意に構造的に依存したまま持続不可能になる。評価活動の業績評価への反映など、具体的なインセンティブ設計が不可欠。
② 4段階評価の基準は本当に均質に運用できるか 「適合・不適合」の2値から4段階への移行は、境界判定の難度を急激に高める。複数の認証評価機関が並立する中で、段階の基準をどこまで統一できるかは技術的にも制度的にも難題であり、「言語化だけでは不十分」(松下委員)という指摘が示すとおり、評価者トレーニングの抜本的強化なくして公正性は担保されない。
③ DPの「質」をどう担保するか――水準引き下げ圧力の現実 3つ星を狙って、達成しやすいDPへの記述変更が起きるリスクは現場感覚からも現実的である。各学部のDPが今でも似通っていること(松下委員)を踏まえれば、「DPの多様性が画一化を防ぐ」という説明は根拠として脆弱であり、DPの妥当性審査のあり方を早急に具体化する必要がある。
④ 学部単位評価は学位プログラムの実態と乖離する 1学部内に多様な専攻・学科が混在する現実に対し、学部を最小単位とする評価結果は粗すぎる。同じ「3つ星」の中に質の優れた学科とそうでない学科が混在しうる。受験生・保護者への情報提供という制度目的とも矛盾しかねず、学位プログラム単位への移行を見据えた設計の議論が必要。
⑤ スケジュールと移行コストの過小評価 現行の認証評価と比較して作業規模は格段に大きくなるにもかかわらず、手続フローのシミュレーションすら未着手の段階にある(松尾委員指摘)。評価機関・大学双方に十分な準備期間を保障しなければ、制度開始直後から混乱が生じるリスクが高い。「フィジビリティ調査」や試行期間の設定は必須と考えられる。
⑥ ペナルティの機能が目的と逆行する可能性 「要改善」大学への厳格な措置は、経営基盤の弱い地方大学を直撃しやすい。地方の小規模校こそ丁寧な教育をしているという認識が制度趣旨として示される一方で、ペナルティが集中すれば当該大学の縮小・廃止を加速させかねない。ペナルティの運用基準と、改善支援とのバランスある設計が求められる。
中央教育審議会大学分科会質向上・質保証システム部会(第8回)の議事録を掲載しました
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/055/giji_list/1422801_00019.html
_1-380x300.png)
」の結果について_1-380x300.png)
」の結果について_1-380x300.png)