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要約
第6回会議では、①メディアリテラシー、②AIに関する現状と検討課題、③中学校情報・技術科(仮称)および高等学校情報科の個別内容という三つの議題が審議された。
議題1:メディアリテラシー 事務局より、メディアリテラシーを「情報活用能力の構成要素」として定義し、各教科で育まれたクリティカルシンキングを核となる教科(中学:情報・技術科(仮称)、高校:情報科)で統合的に発揮させる枠組みが提案された。内容面では現行の情報モラルと重複する部分の整理に加え、情報の批判的評価・デジタル社会への参画といった要素の明確化が示された。委員からは、知識の裏付けなきクリティカルシンキングの限界、ショート動画普及による思考様式の変化への対応、口コミを含む情報全体への認識拡張、学校図書館の活用などが指摘された。
議題2:AI教育 OpenAI Japanの宇都宮委員と東京大学の江間委員がそれぞれ登壇。宇都宮委員は生成AIの急速な進化と社会インフラ化を示し、ハンズオン体験の重要性を強調。江間委員は人とAIの多様な関係性(支援・拡張・仲間・敵など)を整理した上で、正解のない問いを持ち続ける力や、AIが使えない状況に対するレジリエンスの必要性を訴えた。事務局からは「AI自体を学ぶ」と「AIを使って学ぶ」の二軸整理が提示され、学校段階ごとの系統的な内容案が示された。高校情報ⅡにAI独立項目(仮称)を設ける方針も提案された。
議題3:個別内容 中学校では「(2)コンテンツとデータ(仮称)」を先行的に検討。高次の資質・能力をA〜Dに類型化し、データ構造・情報デザイン・メディアリテラシー・情報セキュリティ等の学習内容が整理された。高校では情報I「(2)情報デザインとデザイン思考」「(3)データ分析とモデル化・シミュレーション」、情報II「(3)AI(仮称)」等の個別内容イメージが提示された。数理データサイエンスAI教育との接続や、中学から高校への内容移行の整合性も議論された。
現場視点の一般的な懸念
教員の負担と研修の実効性:AIやメディアリテラシー等の内容は急速に変化するため、教員が常に最新知識を習得し続けることへの懸念が複数委員から示された。一過性の研修では対応が困難であり、長期的・継続的な支援体制の整備が不可欠とされた。
生成AIの使用基準の曖昧さ:授業で生成AIを「使っても良い」という温度感のままでは導入が進まない学校も出る一方、推奨・必須に近い位置づけにするためには現場への丁寧な説明と合意形成が必要であり、その線引きの議論がまだ不十分との指摘があった。
内容の陳腐化リスク:学習指導要領や教科書として固定されると、進化の速いAI関連内容が10年間陳腐化したまま教えられる危険がある。解説・ガイドライン等でタイムリーに更新できる仕組みの整備が求められた。
中学校へのコンテンツ移行によるボリューム増:高校から中学への移行内容が「コンテンツとデータ(仮称)」に集中しており、中学現場での授業時間・教員の専門性・設備の面で過重負担にならないかという懸念が示された。
小中高の接続の実質化:体系図上の系統性は示されつつあるが、校種をまたいだ引き継ぎや教員間の相互参照の仕組みが伴わなければ、制度設計上の連携が教室レベルで機能しないリスクがある。
ICT環境の不均一性:生成AIを活用した授業を展開するには、端末スペック・ネットワーク・ソフトウェアが学校によって大きく異なる現状が障壁となる。環境整備の地域格差が学習機会の格差に直結するという懸念が現場委員から繰り返し示された。
教育課程部会 情報・技術ワーキンググループ(第6回)議事録:文部科学省 https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/118/gijiroku/mext_00014.html

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